ICO(Initial Coin Offering)とは、プロジェクトがトークンを直接販売する形式です。支払いは、プロジェクトが指定したアドレス、または販売用スマートコントラクトに送られます。スマートコントラクトとは、ブロックチェーン上で発行条件やトークン配布条件を実行するプログラムです。つまりICOでは、販売の入口、資金の受け取り、トークンの発行・配布条件を、基本的にプロジェクト側が設計して提示します。購入者は、取引所の内部残高ではなく、プロジェクトが用意した販売条件そのものを確認する必要があります。
IEO(Initial Exchange Offering)とは、中央集権型取引所の中で行われるトークン販売です。支払いの引き落としは取引所が処理し、購入したトークンは取引所内の残高に反映されます。利用者から見ると、申し込み、支払い、配布結果の確認は、外部ウォレットではなく取引所アカウントの画面上で完結します。販売の実務処理を取引所が担うため、ユーザー体験は通常の取引所サービスに近くなります。
IDO(Initial DEX Offering)とは、DEX、つまり分散型取引所を通じて行われるトークン販売です。購入処理はブロックチェーン上のスマートコントラクトが実行し、トークンは利用者のウォレットアドレスに届きます。中央集権型取引所の残高ではなく、オンチェーンのウォレットとスマートコントラクトが取引の実行場所になります。したがって、購入結果はウォレット側とブロックチェーン上の記録で確認する形になります。
これらの形式で最も大きく違うのは、取引の運営主体が誰かという点です。ICOではプロジェクト、IEOでは中央集権型取引所、IDOでは分散型取引所のスマートコントラクトが、それぞれ取引の中心になります。そのため、同じ「新しいトークンを買う」行為でも、支払いを処理する相手、トークンが記録される場所、ユーザーが確認すべき画面が変わります。形式名だけで判断せず、誰が販売を実行し、どこで配布が記録されるのかを見ることが重要です。