流動性が抜かれるとなぜトークンを売れなくなるのか

取引プールから流動性が抜かれた後、トークンがDEXで売れなくなる理由を整理します

||
更新日

流動性プール(取引ペアの準備金を保管し、スワップを実行するブロックチェーン上のスマートコントラクト)からステーブルコインや基軸通貨が引き出されると、そのトークンを元の資産へ戻す交換は、期待した価格では機能しなくなります。

準備金は一度の取引で消えることも、少しずつ減ることもあります。どちらの場合でも、逆方向の交換に使えるペア資産は少なくなります。

この記事の目的:プールの準備金が減ると、分散型取引所(DEX)でのトークン売却がなぜ不利になり、場合によっては取引がリバートするのかを示します。

プール内のペア資産が少ない、または存在しない場合、スマートコントラクトはほぼゼロに近い交換結果を返すか、計算された受取額が最小受取額(min output)を下回ると取引をリバートします。

🧩 ペア資産が抜かれた後、プールで何が変わるか

DEXでは、スワップはプールのスマートコントラクトによって実行されます。コントラクトは、取引ペアの現在の準備金をもとに交換結果を計算します。

プールからペア資産(ステーブルコインや基軸通貨)が取り除かれると、逆方向の交換に使う準備金が減ります。トークンを売るときに渡すべきペア資産が、コントラクト内に十分残っていない状態になります。

プールに残るペア資産が少ないほど、売却時の計算上の受取額(output)は小さくなり、スワップは不利になったり失敗したりしやすくなります。

匿名の所有者がプールから流動性を引き出す様子
匿名の所有者が流動性プールから基軸資産の準備金を引き出すと、DEX上のスワップは取引リバート(Reverted)で終わることがあります。

⚙️ なぜ売却が不利、または実行不能になるのか

自動価格形成を使うプールでは、価格は準備金の比率に依存します。ペア資産が少ないと、小さな売却でも価格が大きく動き、期待した結果と計算結果の差であるスリッページが拡大します。

準備金がほぼ空になると、スワップ計算で得られる output は非常に小さくなります。min output が設定されている場合、計算結果がそのしきい値を下回るため、取引はリバートされます。

  1. DEXでの売却は、スマートコントラクト内のプール準備金から実行されます。
  2. ペア資産が引き出されると、逆方向の交換に使う準備金が急減します。
  3. 準備金比率とスリッページにより、売却時の計算上の output は非常に小さくなります。
  4. 計算された output が min output を下回ると、コントラクトは取引をリバートし、スワップは実行されません。

DEXで「売れない」状態は、逆方向の交換に必要なペア資産が、プールのスマートコントラクト内にほとんど残っていないときに起こります。

❓ FAQ:DEXでトークンを売れない理由

「ペア資産がプールから抜かれた」とはどういう意味ですか
プールのスマートコントラクトから、取引ペアのステーブルコインや基軸通貨が引き出されたという意味です。逆方向の交換を実行するための準備金が減る、または消えます。
なぜ売却結果がほぼゼロになることがあるのですか
受取額は現在のプール準備金から計算されます。ペア資産がほとんど残っていない場合、少額の売却でも計算上の output はゼロに近づきます。
DEXのスワップがリバートするのはなぜですか
最小受取額(min output)が設定されている場合、コントラクトは計算結果としきい値を比較します。output が下回ると取引はリバートされ、スワップは実行されません。
🔍 関連解説:Rug Pull と Slow Rug
流動性が消え始めたときに見るべき兆候、典型的な手口、オンチェーン確認
Rug Pull と Slow Rug の詳しい解説を読む

「DeFi」をさらに詳しく見る

このテーマに関する分析、実践ガイド、レビューをまとめて確認できます。

「DeFi」の記事を見る